子供の教育資金を貯めるならジュニアNISA、それとも学資保険どちらが良いのか?

親は誰しも子供のために、できる限りの教育資金を貯めてあげようとするものです。貯蓄の方法として、学資保険の利用されることが少なくありませんでしたが、2016年にジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)が導入されたことで、どちらを選択すれば良いのか迷う人が増えてきました。

 

学資保険とジュニアNISAにはそれぞれメリット・デメリットがあり、よく理解した上で決めることが肝心です。

ジュニアNISAとは?

ジュニアNISAとは、未成年者向けの非課税投資制度のことであり、未成年者自身の名義で投資口座を持ち、本人の資金で投資を行い、収益を目指します。口座開設者(子供)の親などが運用管理者としてサポートしますが、実態としては親や祖父母が年間80万円を子供に贈与し、その資金を親が子供に代わって運用しています。

 

ちなみに、年間110万円までの贈与であれば、贈与税が課されません。

ジュニアNISAは非課税?

投資金額は年間80万円を上限として5年間となっており(最大400万円)、ジュニアNISAによって得た配当金や分配金、売却による譲渡益は非課税とされています。通常、投資における利益には20.315%(所得税15.315%・住民税5%)の税金がかかりますが、ジュニアNISAならその税金分をそのまま教育資金として蓄えられます。

投資対象商品は?

ジュニアNISAは株式投資だけではなく株式信託など、様々な商品に投資ができます。ただ、教育資金のためのものであるため、リスクの少ない商品を選ぶことが先決です。

学資保険(こども保険)とは?

学資保険は生命保険のシステムを利用して教育資金を貯めることが目的の商品であり、進学時期の15歳や18歳になった時に設定した満期保険金(学資金)を受け取れます。そして、親(契約者)が保険期間中に死亡したり、働けなくなったりした場合には保険料の支払いが免除され、且つ満期時には契約保険金を全額受け取ることができます。

 

また、子供が病気やケガをした時に保険金の受取れる特約も用意されています。

ジュニアNISAと学資保険のシステム上の違いは?

ジュニアNISAと学資保険ではシステムにおける大きな違いが3つあります。

利用期間

学資保険は国の制度によって設けられたものではないため、契約者が自由に期間を設定できますが、ジュニアNISAは2023年までの期間限定の制度になっています。

 

2023年まではジュニアNISAの口座を作れば、子供が20歳になるまで引き続き非課税の恩恵を受けることができますが、2023年以降は制度が無くなるため、新規に口座を作ることも、新しく商品を購入することもできません。

利用開始時期

ジュニアNISAの口座を開設するには、子供が生まれていなければなりません。一方、学資保険は一部の例外を除き、出産予定日の140日前から保険に加入することができます。

手間の比較

ジュニアNISAは投資であるため、常に相場を注視して売買をする必要があります。信託商品などのようにプロのファンドマネージャーに投資を委託するものもありますが、価格が変動する以上、ほっぽりぱなしというわけにはいきません。

 

それに対し、学資保険は契約を終えればあとは保険料を支払うだけなので(口座引落し)、何もする必要は無いと言えます。

ジュニアNISAの特徴は?

ジュニアNISAの特徴としては以下が挙げられます。

投資への低いハードル

証券会社にもよりますが、ジュニアNISAでの資産運用における1回の取引は100円からできます。

高い収益性

投資資金に対する収益性が高く、まとまったお金を教育資金として貯められます。ただ反面、元本割れのリスクも抱えています。なお、購入した株式や投資信託はいつでも売却することができますが、売却代金の払出しは子供が18歳になるまでできません。

 

18歳になる前に払出しをすると、それまでの利益全てに対して課税されます。

インフレへの対応

将来的にインフレになってお金の価値が減少したとしても、投資であれば経済環境に即した運用が可能なため、その時点の価値で教育資金を準備することができます。

学資保険の特徴は?

学資保険の特徴には以下があります。

安全性

学資保険には定期預金機能が備わっているため、ジュニアNISAには無い安全性が確保されており、満期になれば確実に教育資金を手に入れることができます。

確定した利回り

契約時の利率が確保されているため、保険会社の運用成績に関わらず、必ず決められた保険金を受け取れます。ただし、投資金に対する収益性が低く、また満期前に解約すると元本割れを起こすことになります。

 

さらに、保険金の受取りが10年以上先であるため、経済がインフレになっていると、お金の価値が目減りすることになります。

保険機能の付帯

学資保険はその名の通り保険であるため、契約者の死亡など万が一のことがあったとしても保険金が保証されています。また、特約として様々な保険を付帯させることができます。ただし、保障を多く付けることはそれだけ保障に費用を削ることになり、肝心の教育資金の貯蓄性が失われることになります。

保険金への課税

学資保険から受取った保険金は一時所得になるため、所得税を課されます。ただし、保険金から払込済の保険料を差引くことができ、また特別控除として50万円を引いた1/2が課税対象になります。

  • 一時所得額=(学資金−払込保険料総額)−特別控除(50万円)
  • 課税対象額=一時所得額×1/2

学資保険には非課税制度はありませんが、支払った保険料に関して、金額に応じた税額控除を毎年受けることができます。

 

ジュニアNISAも学資保険も長期的な運用によって教育資金を貯めるという目的は同じですが、ジュニアNISAはリスクを伴う「投資型運用」であり、学資保険は安全が確保された「貯蓄型運用」という異なった性質を持ちます。

 

従って、両者の特徴を生かして運用することが効果的になります。なお、子供の教育資金を貯めるということが大前提であるため、基本となるお金は確実に貯め、余力でもって資金を増やしていくことが賢明です。